労働時間の端数処理について(2026.3.27)
私が前職で働いていたとき,「労働時間って1分単位でカウントされるんだよね.」 と社員同士が話しているのを耳にしました.
みなさんは,どのように認識されていますか.
労働者側から見れば,「労働しているんだから1分単位で計算されるのが当然だ!」となるでしょうし, 使用者(会社)側から見れば「1分単位で計算するのは大変だ!」となるでしょう.
では,法律上はどのようになっているのでしょうか.
労働基準法 第24条(賃金全額払いの原則)には,以下のような規定があります. 「賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない」
「全額」というところがポイントで,例えば,ある1日についての実労働時間が8時間5分だった場合, 5分を切り捨てて8時間として給与計算をすると,切り捨てた5分に対する賃金が払われていないことになります. これが「全額」に違反することになるため,労働時間は1分単位でカウントすることが必要になります.
しかし,事務処理の簡便化のため,以下の端数処理については認められています.
1か月間の時間外労働、休日労働、深夜労働の各時間数の合計に1時間未満の端数がある場合: 30分未満を切り捨て 30分以上を1時間に切り上げ
根拠となる通達 昭和63年3月14日 基発第150号 (および 昭和33年10月11日 基収第4320号)
まとめると, 1日労働時間は1分単位でカウント 1ヶ月の時間外労働、休日労働、深夜労働の合計時間数に対して、30分単位で端数処理可能 となります.
給与計算ソフトウェアに計算を任せっぱなしにすると,このあたりのルールが適切に適用されてるか確認する必要がありますね.
労働時間・賃金計算についてお悩みの方は,ぜひ,当事務所にご相談ください. 初回は無料相談とさせていただきます.
