「それ、休業手当が必要です!」スポットワークの普及で変わる短時間休業の法的リスク(2026.4.28)
「明日は予約が少ないから、バイトのシフトを削ろう」こうした何気ない会社の指示は,「休業手当」の支払いを発生させるかもしれません.労働基準法第26条では「使用者の責めに帰すべき事由による休業」の場合,使用者は平均賃金の60%以上の休業手当を支払わなければならないと定められています.「使用者の責めに帰すべき事由による休業」というのは,この休業には終日休業の他,1日の1部分の休業も含みます.そのため,「2時間早く上がっていいよ」と言って2時間分の給料を支払わず,支払賃金が平均賃金以下になってしまった場合,休業手当が発生することになります.この休業手当を支払わなかった場合,労働基準法で罰金刑が科される他,支払わなかった休業手当と同額の「付加金」の支払いを裁判所から命じられる可能性があります.当然,労働者からの信用も失うになりますので,3重苦のリスクが発生します.特に最近では,スポットワークにおける会社側の就業直前キャンセルが問題となっており,マッチングアプリで『採用』ボタンを押した瞬間,そこには強固な労働契約が成立しています.アプリ上の操作一つで『やっぱり明日来なくていいよ』とキャンセルすることは,法的には『一方的な契約不履行』.裁判所はこれを通常の解雇と同等,あるいはそれ以上に厳しく見ています.休業手当とは異なる視点ですが,会社側が一方的に労働をキャンセルしていることは共通しています.このようなリスクが顕在化する前に,休業手当の支払いが必要かどうか,労務の専門家である社会保険労務士に相談してみませんか.
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