外国人労働者が知っておくべき『脱退一時金』の要件.(2026.5.9)
以前,外国人労働者でも日本の年金制度を受給することができるという内容の記事を外国人労働者が年金制度を受給できるのは,あくまで受給資格を満たした場合で,受給資格の要件の1つに10年間の保険料納付期間が設定されています.つまり,少なくとも10年間は日本で労働して保険料を納付する必要があるのですが,外国人労働者の都合によっては10年経過する前に帰国する可能性もあるわけです.この場合,保険料は掛け捨てとなってしまうかというと,そうではありません.「脱退一時金」という制度があり,日本の会社を辞めて母国に帰国(=日本の住所を失う)した場合,申し出をすると既に納付していた保険料の約半額が返還されます.ただし,脱退一時金を受け取ると,保険料納付済み期間がゼロになってしまいます.一度,帰国したけど再度,日本で働く予定がある場合は,脱退一時金を受け取らず,保険料納付済み期間を残しておくことで,保険料納付期間10年を満たす可能性を残せるわけです.脱退一時金を受け取るか.保険料納付済み期間を残すか.この選択肢を理解しておいてもらうことは,外国人労働者が安心して労働してくれる材料になります.また,脱退一時金の計算は複雑で所得税の源泉徴収や,その後の『還付手続き』まで含めると,ここを会社がサポートできるかどうかで従業員の信頼度が大きく変わります.当事務所では年金制度説明セミナーも開催いたします.
≪ 事業場外みなし労働時間制の危機.労働時間管理を放棄することがピンチを招く. | 正社員と同じ契約書を使ってはいけない.パート雇用で義務化されている『4つの明示項目』とは. ≫